こんにちは。企業英語講師の上田怜奈です!
「難しくない!英語学習のすすめ」連載の第3回は相手に誤解を与えないNOの言い方(断り方)についてです。
NOと言えない日本人と言われて久しいですが、今回は誤解を与えず、またなるべく失礼のないように、英語でNOと断る方法について見ていきます。
この失礼のない、という点がネックで、英語と日本語ではコミュニケーション方法が異なってくるところなのですね。
ということで今回はまず、誤解を与える、また失礼なNOの言い方から、なぜそうなってしまうのかという解説を含め、具体的なケースを見ていきましょう。
失礼なNOの言い方とは?
ケース1 まったくその気がないのに「検討します。」
I will consider it.
『考えます。』
本当はその気はまったくないのだけれど、「検討します。」と言って、その場を逃れようとすることは、一度は経験があるのではないでしょうか。
ただ、英語ではこの言い方は本当にまったくその可能性がないのであれば、良いとは言えない表現です。「例の件、考えてもらえましたか」とフォローアップが来る可能性もあります。
だめな理由を添えて、きっちりと断る方のがベターです。
ケース2 相手が察してくれるはず、とお茶を濁す
Well, a bit…
『あーちょっと…。』
パーティやイベント等に誘われて、行けないというとき。
相手が察してくれるだろう、とお茶を濁すのではなく、I wish I could , but~(行きたいのだけれど、~がある)など、きちんと行けない理由も伝えるのが、相手に対して敬意を払うことになります。
ケース3 傷つけたくないから、と相手に同調する
Maybe I think so…
『そうかもしれないけど…』
こういったフレーズが日本人から聞かれ、その意図することがよくわからない、という質問を受けます。相手に敬意を払いたい、違うと言って傷つけたくない、という配慮の気持ちはとてもよくわかるのですが、これでは何のことなのか、あなたがどういう立場をとっているのか、まったくわかりません。
代わりに、I understand what you mean, but…(あなたが言いたいこと・意図していることは分かるのだけれども、でも…)と言ったかたちで、自分と相手の考えを別にして発言すると、相手に配慮しているという点も感じとってもらいつつ、自分の意見を伝えることができます。
相手にネガティブなことを伝えたくない、可能な限り同調したいといった気持ちは分からなくありません。
ただ、日本人特有の感覚である、「言わなくても分かってくれる」「相手がマイナスにとらえるようなことはこちらから言わずとも察してほしい」という気持ちが行き過ぎて、非明示的なコミュニケーションをとってしまうと、誤解を与えてしまいます。
その結果、相手を不用意に傷つけてしまったり、コミュニケーションが滞ってしまう、という場合も少なくありません。
NOを言う際の基本的なポイントは?
シチュエーションによって異なる部分もあるのですが、NOを言う際の基本的なポイントは、
相手への配慮をはっきりと言葉で示しつつ、
NOである旨は言葉で相手に分かるように伝え、
可能な限り、その理由を述べる
です。
納得するように可能な限り言葉できちんと説明してあげることで、相手に敬意を払ったコミュニケーションとなると言えます。
例えば、上記のケース2のようにパーティやイベントに誘われたけれど断らなくてはならないといった場合、
I wish I could, but I have another appointment.
行きたいのだけれど、他の約束があるの。
のように言って、誘ってくれた相手に配慮しながら、断ることができます。
最初はコミュニケーション方法の違いに戸惑うこともあるかと思いますが、以上のことをふまえて、必要や状況に応じて、言いにくいことも適切に伝えることにより、無理なく心地良い人間関係を築いていきましょう!
第4回では、誰でもできるITを活用した英語学習法(Google検索編)をお送りします。お楽しみに。
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